
海南神社面神楽 勘当場
須佐之男命(すさのうのみこと)が不浄を忌む機屋(はたや)に、逆剥(さかはぎ)した班馬(ぱんば)を落としたがため機織女が亡くなり、怒った姉の天照大神が天の岩戸に隠れてしまう場面。
間に入って詫びる神様と、高天原を追われる須佐之男命との、絡みが見世場で難しく「べテラン」級が演じるのが特徴。
面神楽では詫びに入る神を伊邪那岐命(いざなぎのみこと)としているが、これは大神の弟で、須佐之男命の兄にあたる月読命(つきよみのみこと) が正しいのではないかと思われる。(海南神社面神楽番組表より抜粋)
高天原の暴れん坊、わんぱく王子スサノオが乱暴狼藉の末、皮を剥いだ馬を機織小屋に投げ入れ、機織道具の梭(ヒ、糸巻きの心棒)が陰部に突き刺さった織女を殺めてしまった。傍若無人なスサノオのふるまいを庇ってきたアマテラスは、罪の恐ろしさに天の岩戸を開いて姿を隠した。
お神楽では多くの場合最後に演じられる「大蛇退治j」や「岩戸開き」の、前の段となる神話ですね。海南神社面神楽では、スサノオの姉アマテラスが織女を殺したスサノオにブチ切れて、スサノオをボコボコに殴りつける場面が衝撃的でした(笑)。スサノオの兄ツクヨミも非常に良い味を出しています。